主に中海沿岸を原産地とし、ルテイン・葉酸・カルシウムなどを豊富に含むアブラナ科の植物です。

そんなケールについて、詳しく見ていきましょう。

概要

名称

英語
kale, borecole

日本語
リョクヨウカンラン(緑葉甘藍)、ハゴロモカンラン(羽衣甘藍)、ケール

学術名
Brassica oleracea var. acephala

種目、品種

アブラナ科アブラナ属

キャベツの原種とされるヤセイカンランに近い品種。結球しないキャベツに近い。茎は直立し、そこに円形から長円形の葉を付け、高さ1~2メートルほどにもなる。葉は縮れているものやそうでないものなどいくつかの品種があり、イタリア野菜で知られるカーボロネロもケールの一種。

ケールは温暖な気候条件であれば通年栽培が可能で収穫もできるとされています。また品種改良が進み種類が増えているので、種類ごとの特徴に適した調理法を覚えておくと良いでしょう。

カーリーケール
細かく縮れた葉で、パセリに似ている見た目をしています。ふんわりとしたボリュームのある葉なので、サラダなどの生食に向いています。

シベリアンケール
青々としていて比較的シワの少ない葉が特徴。サラダよりも炒めものに向いています。

コラードケール
比較的シワが少なく、葉は丸い形をしているのが特徴。サラダよりも炒めものに向いています。

原産地

中海沿岸

歴史

ケールはキャベツやブロッコリーの原種で、紀元前からあったといわれています。約2,000年前にはギリシャ・ローマ地方でケールト人が最初に栽培したことから「ケール」と呼ばれるようになりました。
日本にケールが初めて伝わったのは、江戸時代初期、「はごろもかんらん(羽衣甘藍)」又は「りょくようかんらん(緑葉甘藍)」と呼ばれていました。その後、戦後の栄養不足を解消するために適している、とされてから、本格的に食用として使用されるようになったようです。

栄養素

グラフ作成中
ケールが持つ栄養素で注目したいのはルテイン・葉酸・カルシウムの3種類です。

ルテイン

ケール100gあたり21.9mg含まれており、ルテインを含む食材の代表格であるほうれん草の約2倍と、他の野菜と比較してもケールのルテイン含有量は群を抜いて高い。
スマートフォンやPCから発せられるブルーライトが、活性酸素を過剰に発生させ、眼の疲れの原因となっているが、その疲れを和らげてくれるのが、ルテイン。眼の黄斑部や水晶体にも多く存在している成分で、ブルーライトを吸収する役割があると報告されている。

葉酸

葉酸は生のケール100gあたりに120μg含まれている。一日の推定平均必要量は18歳以上の男女で 200μgとされており、ケール100gで一日に必要な量の半分以上が摂取可能。
葉酸はビタミンB12とともに赤血球を作り出すのに欠かせない補酵素のため、葉酸によって赤血球が生成されないと、巨赤芽球性貧血という貧血の症状を起こすことがあります。またビタミンB群の仲間で、血液やたんぱく質を作るのに必要な成分であり、その他、妊娠の計画・妊娠中の女性において、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを低減させるなどの効果がある。

カルシウム

牛乳コップ1杯(200ml)あたりカルシウムは220mg含まれているが、ケールは100gで220mgと牛乳の2倍を含む。
※わかりやすい比較としてキャベツの各栄養素を挙げてみると、β-カロテンは約60倍・葉酸は約2倍・ビタミンCは約2倍・カリウムは約2倍・カルシウムは約5倍もあります。

効能

  1. むくみ対策
  2. 便秘対策
  3. アンチエイジング効果
  4. 貧血対策
  5. 骨の健康維持
  6. 目の健康維持

摂取方法

日本では、野菜として食べられる機会は少なく、青汁などに加工して飲まれています。
ヨーロッパでは加熱すると甘みが出て苦みが抑えられるというケールの特徴を活かし、ロールキャベツやポタージュ、揚げ物などに調理されて食べられています。

味覚

独特の香りと強い苦み

調理例

サラダ
ソテー
スムージー
…etc…

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