メキシコ原産「チア」というシソ科の植物の種です。黒と白、2種類の種子があり、よく水分を吸収するという性質を持ちます。吸水すると、種子のまわりがゼリー状の成分が現れ、約10倍膨らむと言われます。 これはこんにゃくにも多く含まれる「グルコマンナン」という食物繊維の一種で、ぷるぷるとした食感が楽しめます。
栄養の豊富さから、別名「栄養素の宝庫」と呼ばれています。
概要
名称
英語
Chia Pet
日本語
チアシード
学術名
Salvia hispanica
種目、品種
シソ科ミント属サルビア
原産地
メキシコ原産
歴史
紀元前3500年ごろ、すでに食用とされアステカ族やマヤ族の人々にとって重要な栄養素でした。薬や塗料(顔・体用)としても使用され用途は広かったようです。その後、大陸をめぐる混乱や農地破壊があり、多くの地域では栽培されることがなくなってしまった時期もありましたが、僅かに残された南米大陸の中央でチアシードの栽培は続けられていました。
1990年代、アメリカのあるNPOの活動から、チアシードを大量生産しようという試みのもと、アメリカのテレビ番組でチアシードを取り上げるなど商業的にも成功を収め、世界的に広められるきっかけともなりました。2005年には西オーストラリアにある世界最大規模のチアシードファームでの栽培が成功し、これをきっかけにチアシードがオーストラリア国内でも広く食されるようになってきました。
同じ頃、日本でもテレビ番組でチアシードの持つ美肌効果、ダイエット効果が放送され、チアシードブームが起こりました。
栄養素
グラフ作成中
たんぱく質
カルシウム
鉄分
食物繊維
セレン(セレニウム)
α-リノレン酸
チアシードが持つ栄養素と効能
チアシードが持つ栄養素で注目したいのはα-リノレン酸・食物繊維・タンパク質の3種類です。
α-リノレン酸
α-リノレン酸は、体内で作り出せない「必須脂肪酸」のひとつ。そのため、食事から摂取する必要があります。α-リノレン酸は、体内でEPAやDHAへ変換されて血中の悪玉コレステロールを減らしたり、血流をよくしたりする作用があります。あまに油やなたね油、ほうれん草、牛肉にも含まれます。1日に必要な量2gを取るには、ほうれん草は1キロ以上、牛肉の場合は牛脂を1日300g食べる必要があり、現実的ではありません。チアシードであれば、1日大さじ1杯程度(約10g)で、必要な量2gを取ることができます。
食物繊維
腸内環境を整え、便秘対策に役立ちます。チアシードは乾燥状態のもの3g(小さじ1杯相当)で1.1gの食物繊維を摂ることができます。この量は、食物繊維が多いごぼうやアボカドの6倍以上にあたります。また、チアシードに含まれる「グルコマンナン」という食物繊維は、水分を吸収して大きく膨張する特徴があるため、摂取すると胃の中で膨らみ、満腹感を感じやすくなります。
タンパク質
チアシードは、植物ではタンパク質含有量が最も多い食材のひとつです。
動物性タンパク質を控えている方におすすめの食材です。
その他
「人の生命維持にはチアシードと水があれば良い」という言葉があるほど、優れた栄養バランス・栄養価共に高い食品です。
注意
チアシードを大量に食べると体内の水分を吸収して膨らみ、消化器官内で詰まってしまうことも。乾燥状態で大量に食べすぎないように注意してください。
・シソ科の植物の種なので、同じくシソ科のオレガノやタイムにアレルギーのある方はチアシードでもアレルギー反応を起こす可能性があります。また、ごまやマスタード、マスタードシードにアレルギーを持っている人も、そのタンパク質によって似たような反応を起こす場合があります。
・チアシードに含まれているオメガ3脂肪酸の血流促進作用により血液が薄くなる可能性もあります。血圧や血栓対策など血液の薬を服用している時は医師に相談してから食べるようにしてください。
効能
- ダイエット
- 便秘対策
- 血糖上昇抑制効果
- 老化対策
摂取方法
浸水させ、水分を含ませます。約10倍に膨らみ、皮が柔らかくなると同時に水をゲル状にする性質を持 つため摂取しやすくなります。膨張したチアシードはタピオカやナタデココのような食感になるため、デザートとしてや、サラダにあえるなどの摂取方法がポピュラーです。
調理例
ドレッシング
スムージー
サラダ
ドライカレー
ナシゴレン
…etc…
Comingsoon
参考資料
オーストラリアから.com
コメントを残す